欧州理事会の主な結論
EU News 414/2016
2016/12/15
欧州理事会
ブリュッセル
<日本語仮抄訳>
欧州理事会は、人の移動、安全保障、経済と若者、および対外関係など、最も緊急性を要する問題を討議した。
人の移動
欧州連合(EU)首脳およびEU加盟各国首脳は、移民や難民の出身・経由国である5つのアフリカの国々との協定の実施状況の進捗状況を議論した。
エチオピア・マリ・ニジェール・ナイジェリア・セネガルそれぞれとの合意の実施における「経験に鑑み」、追加合意やその他の協力体制が「想定できる」とした。
首脳らは、人の移動に関するEU・トルコ声明の完全実施に向けた決意を再度表明した。また、ギリシャと欧州委員会がまとめた実施計画を支持し、EU加盟国にその早急な執行を求めた。
安全保障
欧州理事会は、2015年~2020年までのEU域内安全保障戦略への決意を再確認した。また、域外安全保障と防衛に関するEU協力の強化も取り上げた。特に、首脳らは次の3つの優先事項に焦点を当てた。
- 安全保障と防衛に関するEUグローバル戦略
- 欧州防衛行動計画
- EUと北大西洋条約機構(NATO)が2016年7月にワルシャワで調印した共同宣言を受けた共同提案の実施
対外関係
欧州理事会は、シリア政権と特にロシアやイランといった支援者が、一般市民や病院を故意に標的にしていることなど、引き続きアレッポ市を攻撃していることを強く非難した。また、同政権とロシアならびにシリア紛争の全ての関係者に対し、以下の4つの緊急措置を即刻実施するよう求めた。
- アレッポ東部の住民の避難
- アレッポ東部の全ての住民への支援と保護の即時提供
- シリア全土で全ての医療従事者・医療施設の保護
- 国際人道法の適用
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「EU外交・安全保障政策のためのグローバル戦略」 2016年1月号 特集
原文はこちらをご覧下さい(英語)。
http://www.consilium.europa.eu/en/meetings/european-council/2016/12/15/
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